ガリレオ探査機には大きなアンテナがあるんだけど、打ち上げのとき、そのアンテナは保護のためにたたんであるんだ。でも、いざアンテナを開こうとしたとき、ちゃんと開けなかった!何かにひっかかっちゃったんだ! |
はじめにやったのは、アンテナをあたためることで、ガリレオは太陽の方に向けられた。そうすれば金属がふくらむんだ。でも、アンテナはまだひっかかったままだ! | 次に、アンテナをもっと冷やしたら、アンテナを留めているピンが縮んで、外れるんじゃないかと考えられて、ガリレオの向きが陽のあたりにくい方向にされた。 | |
次に、アンテナにショックを与えて開こうとした。ガリレオに指令が送られて、何回も何回もアンテナを開こうとする動きが繰り返されたんだ... | ... ガリレオのアンテナを開くモーターのスイッチを入れたり切ったり、繰り返し繰り返しスイッチの入り切りがされたんだけど、大きなアンテナはちゃんと開かない! | |
世界中の科学者やエンジニアや一般の人でさえ、この問題をどうやって解決したらいいのか考えたんだけど、何をしてもだめだった! | |
遠く彼方の木星に着いたときに、ガリレオは地球に信号を送るだけの力が必要だったんだけど、小さなアンテナしか使えないんじゃ、とっても弱い電波しか送れない。 |
ガリレオのエンジニアとコンピューターソフトの専門家が集まって考え始めた: ガリレオがデータを圧縮してそれを送り返せるような新しいプログラムが作れるんじゃないか。そうすれば、ガリレオの小さいアンテナでも、撮影した写真や収集したデータを地球に送ることができる! | |
何カ月も何カ月もかけて、ガリレオのサポートチームはプログラムを全部書き換えた。次に、フライトチームはゆっくりと慎重にそのプログラムをガリレオに送信した。ガリレオはそのとき何百万kmも彼方を飛んでいたんだから! 新しいプログラムのおかげで、ガリレオは、誰も想像していなかったような速さで写真とデータを送り返してきた。 | |
最後に、地球上の等間隔に設置された、3つの深宇宙ネットワークの大アンテナ、ゴールドストーン(カリフォルニア)、キャンベラ(オーストラリア)、マドリード(スペイン)のアンテナを使って、ガリレオの小さなアンテナから送られてくる弱い信号を受信することになった。 | |
新しいプログラム、共同で受信する大アンテナ、それにデータを送信し終わるまで保存しておくガリレオのテープ記録装置がそろって、たくさんの写真を撮影したり木星のあらゆることを研究する準備が整った。ミッションは成功への一歩を踏み出したんだ! | |
ガリレオは たった今 木星を回って、すばらしい経験をしている!!
これは 木星に到着 を読めばわかるよ。